遠ざかる雲を見つめて。
「親展」と書かれた封書が届くと、
何故か不安になります。
7合目を出発したメガネさん一行。
ここから8合目までがイチバンの難所だと人は言います。
だって、こんなに岩が剥き出しで、しかも急斜面の道が続くんですもの。
いや、これは道じゃないね。
山だよ、山!!
今更何言ってんだよ。。。
7合目までとは明らかにレベルが違います。
気を許した瞬間、痛い目をみます。
足を運ぶのではなく、手で岩をかき分けるように進んでくイメージ。
たった10m上にあがるのに、どんだけの体力を使うのでしょう。
こんだけです。
恐るべし富士山。
ツ・・・ツラスギル・・・。
休憩するのにも、こんなに岩だらけの場所に座らなければいけないので、
お尻が岩にかじられて痛いです。
えっちら・・・おっちら・・・
えっちら・・・おっちら・・・
悲壮感を漂わせ、
嫌々オーラを体中から発しながら、
ゆっくりと登っていきます。
『もう、勘弁してくんないかなぁ!!』
歩き始めて40分。
メガネさんギブアップ宣言です。
『体力の限界、気力もなくなり・・・相撲を続けてくだけの・・・』
『何してるんですか、置いてきますよ!』
『は、はい、いま行きますよ。。。』
千代の富士ごっこは終了です。
少しずつ少しずつ、
登っては休み、
登っては休み、
登っては休み、
それをひたすら繰り返してました。
酸素が薄いので、思考能力も低下しています。
むしろ考えると疲れるので、頭を無にしています。
と、そこで衝撃の事件が!!
目が虚ろなメガネさんが、休憩のためザックを岩に降ろしたその瞬間・・・
『ガコッ!!』
なんかイヤな音がしましたよ。
ま、まさか・・・
なんと、メガネさんのデジカメが岩に接触して、
液晶画面が割れてしまいました。。。
しかも1週間前に9975円で修理を終えてきたばかりだというのに。。。
幸い(?)、画面は映らないのですが、画像は撮れることが判明したので、
引き続き撮影は可能なのですが、
これからはおおよその「感」で写真を撮らなくてはいけません。
マジ最悪なんですけど。。。
心のダメージはホイミの呪文どころじゃ回復しません。
誰かSILVAのマネで「ダメージをなくそう♪」と唄ってください。
いくら嘆いても仕方がないので、
再び歩き始めるメガネさん。
喋ると疲れるので、聞こえてくるのは己の息遣いのみ。
「はぁ」と「ふぅ」が山にこだまします。
今日、何回目の休憩でしょうか。
誰かが重い口を開きました。
『もう、8合目まで近いよ!』
何を根拠に言ってるのかわかりませんが、
微かな希望を与えるには充分でした。
『がんばって行きまっしょい!!』
辛くて涙が出そうでも、
辛いを通り越して思わず笑っちゃっても、
「あと少しだけ頑張ってみよう」という希望を胸に、
「あと少しだけ頑張ろうよ」という励ましを糧にして・・・
『8合目到着です! やったぁ!!』
7合目出発から約2時間。
まさに人生最大の試練でした。
どれだけ辛かったかというのは、
この顔を見れば解かるでしょ?
完全に壊れてます。
酸素がすごく美味しく感じます。
「すぅ~はぁ~すぅ~はぁ~」
まだ生きてます。
とりあえず横になりたい。
そして、このまま眠ってしまいたい。
もはや、カロリーメイトを噛み砕く力もありません。
おやすみ。。。
只今、海抜3250m地点です。
で、富士山て何メートルあるんだっけ!?
by wakachannel471225 | 2008-09-18 16:21 | travel