3匹のおバカ。
どうも、メガネです。
今日はかなり怒ってます。
つか、怒りを越してヘコミ度の方が高いです。
昨日の夜、帰り際に人間の醜さに触れました。
聞いてください。メガネの悲惨話を。
たくさんたくさん仕事をして、会社を出たのが24時20分くらいでした。
もはやこんな時間になると、娯楽といえば家に帰ってからの缶チューハイくらいです。
今夜も近くのコンビニで2本買い込みました。
レジでお会計を済ませてから、立ち読みをはじめると、窓の外から強烈な視線を感じます。
それも悪意のある視線です。
さっきから若いオンナがボクをじっと睨んでるみたいです。
「怖いなぁ、こんな人とかかわりたくないなぁ。」
そう思いながら店を出て、すぐタクシーを拾いました。
タクシーのドアが開いて乗り込もうとしたそのとき・・・
『ちょっと待てやアンタ!逃げるんか?』
すごい剣幕でさっきのオンナが怒鳴り込んできました。
えっ? 何? ボク? はい? 逃げるって何だ?
意味もわからず立ち尽くすメガネさんに、オンナはさらに続けます。
『アンタ、あのマンションから出てきたんやろ!そこでウチのお尻を触ったやん!
しらばっくれるのもいい加減にしいや! ホンマ、ドつくぞコラ!!』
マンションて何? お尻って何? ドつくって何なん?
意味もわからず立ち尽くすメガネさんに、オンナの横に立ってた彼氏(?)が続けます。
『おい!お前いい加減にしろや!!』
ついに胸ぐらを捕まれました。
あらぬ疑いをかけられただけなら、口で否定すればいいだけの話ですが、
手を出されてはコチラも黙ってられません。
「あっ、いま体に触れましたね。手を出しましたね。これはマズイですよ。警察呼びますか?」
そんな口ごたえをすると、オトコの手はサッと引っ込みました。
でも、引っ込まないのはオンナの方です。
『あんた、コンビニにいるときから挙動不審だったんや!
缶チューハイ買ってから何やってん? ブラブラブラブラ、さっさと出てこいや!』
相当無茶な言いがかりです。つか、立ち読みは個人の自由ではないか。
それよりも、人の自然な行動を挙動不審て何やねん!!
どこまでも失礼なヤツらです。
『出てきてすぐにタクシー乗ろうとしたのも怪しいわ。ウチらから逃げようと思ったんやろ!』
オイオイ、こちらは仕事で疲れてんですよ。会社の前でタクシー拾って家に帰っちゃダメか?
つか、お前から逃げるって、いま始めて会ったんじゃん!!
けっこうな時間、押し問答がありました。
お尻を触ったマンションには防犯カメラが回ってて、メガネさんの顔が映ってるはずらしい。
じゃあ、そのマンションに一緒に行こう、と言うと、
『いやや! アンタとなんか気持ち悪くて行きたくないわ!』
あれれ。矛盾してませんか? じゃあ、どうやってアタシの潔白を証明したらいいのよ?
オンナは「触られた」と言い、
メガネは「知らない」と言う。
オンナは「お前や」と言い、
メガネは「何がや」と言う。
答えの出ない(いや、出てるが)、永久に噛みあわない連立方程式のようなことを、
深夜の池袋の路上で繰り広げるバカ3匹(メガネ含む)。
ついに、オンナが正論を吐きました。
『もう、キリがないやん! もうええわ!!』
幕切れは突然訪れました。オンナはスタスタと一人でマンションの方に帰っていきました。
その判断は賢明です。
オトコもオンナのあとを追っかけて去って行きました。
その判断も賢明です。
ですが、メガネさんだけが不快な思いを脱せずに、池袋の闇に取り残されてしましました。
冷たい雨が降っています。
2本の缶チューハイの重さが堪えます。
アレはいったい、何だったのでしょう・・・。
by wakachannel471225 | 2005-10-19 03:41