人気ブログランキング | 話題のタグを見る

自由への疾走。

坊主に角生えてたらアカンのか?
何やねん「まんとくん」て。
ゆるいキャラクターでないとアカンのか?
(「せんとくん」の気持ちを代弁してみました)



雨中の戦いに敗れたホウセンズ。
反省会と称した呑み会は、深夜まで続きました。

そして3軒目の居酒屋に辿りついたとき、
メガネさんがとんでもない事を口走ってしまいました。

自由への疾走。_d0025570_1572715.jpg

『ねぇ、ツネくん。明日、皇居を走らないかい?』
『本気ですか? いいですね!』

すでに酩酊状態のメガネさん。
この時の会話をまったく覚えてないのですが、
いつの間にか後には引けない状況にまで発展していました。


そして翌日・・・


夏の到来を思わせる、快晴の日曜日。

自由への疾走。_d0025570_1516477.jpg

皇居を周回するランナーの聖地・ランナーズステ-ションに集まった駅伝部の面々。
ここに荷物を預けて、着替えをすませます。
ちなみに、佐賀のがばいカワクボ氏は三線の集会に出席のため、今回は不参加でした。

自由への疾走。_d0025570_15254391.jpg

入念に準備運動をした後、いよいよスタートです。
せっかく作ったチームTシャツを着てるのが一人だけという虚無感を抱えながら、
皇居を一周します。

自由への疾走。_d0025570_16272431.jpg

一周約5kmもの距離を走るのなんて、20年ぶりのメガネさん。
日頃、運動などとは無縁のひ弱な35歳にとって、
無謀な挑戦といっても過言ではないでしょう。

自由への疾走。_d0025570_17214268.jpg

しかも一番日差しが強い14時という時間帯。
これでもかというくらい過酷な条件がメガネを襲います。

自由への疾走。_d0025570_1725428.jpg

初心者のメガネさんに歩調を合わせて、みんなゆっくりと走ってくれてますが、
この人にとっては、全力で走らないと付いていけません。
つか、もう離されてしまいました。

自由への疾走。_d0025570_1728978.jpg

青い空と新緑の葉が、キレイなフォルムを写しだし、
モダンな洋館や立派な官庁が優雅にそびえ建つ風景は、まさに絶景なのですが、

自由への疾走。_d0025570_1734080.jpg

もちろん、それを見ながら走る余裕などある筈もなく、
ただただ、目の前のアスファルトを一歩一歩踏みしめるだけです。

自由への疾走。_d0025570_17354971.jpg

たまに木陰に入ると暑さがしのげて気持ちがいいのですが、

自由への疾走。_d0025570_17395078.jpg

日向に出ると一転、猛烈な暑さがジリジリと肌を焦がします。
少し足が痛くなってきました。

自由への疾走。_d0025570_17464685.jpg

千鳥が淵の交差点を左に折れ、霞ヶ関方面に向かいます。
桜の季節には何度も訪れた名所ですが、まさかここを走る羽目になるとは・・・。

自由への疾走。_d0025570_18253019.jpg

右手に英国大使館が見えました。
今日も英国紳士が紅茶を飲みながら、天気の話をしてるのでしょう。
故郷の炭鉱の閉鎖を憂いながら・・・。

自由への疾走。_d0025570_18272082.jpg

前方にTOKYO-FMが見えてきました。
今頃、松任谷由実の「Sweet Discovery」をオンエアしてるのでしょう。
もちろん事前録音ですが・・・。

自由への疾走。_d0025570_18341214.jpg

今日も国家の犬が僕らの税金で無駄な警備をしています。
先日も一時停止違反で7000円払ったので、あなたたちの給料に使われるのですね。
つか、金払うんだから、点数取らなくてもいいじゃん・・・。

自由への疾走。_d0025570_18381734.jpg

それにしても、広大な土地です。
これを潰してマンションを建てれば、もっと大勢の人が住めるのに。

自由への疾走。_d0025570_18414161.jpg

やっぱり疲れてくると、ネガティブな考えしか思い浮かびません。
あれ? 疲れてなくてもネガティブだったような。

自由への疾走。_d0025570_18503243.jpg

ようやく半分が過ぎたのでしょうか。
まだ半分も残ってるのでしょうか。
この辛さはいつまで続くのでしょうか。

自由への疾走。_d0025570_1853332.jpg

前を走る人たちからは、すごく余裕を感じられるのですが、
メガネさんはもう一杯、一杯です。

自由への疾走。_d0025570_18551871.jpg

傍から見ると、メガネさんの走る格好って、
かなり変だと思いませんか?

上はヨメのおさがりのTシャツなので、かなり小さめです。
下はホウセンズ(仮)のパンツなので、負のオーラが漂ってます。
靴は普通のパトリックス・コックスの街履きなので、すごく走りにくいです。
おまけに白くて細い貧弱な足が、悲壮感さえ覚えさせます。

自由への疾走。_d0025570_1911289.jpg

どうにか桜田門まで来ました。
埼玉に生まれて35年、東京に住んで11年。
初めて皇居内に入ります。
おじゃましてよかデスか?

自由への疾走。_d0025570_1935450.jpg

立派な門構えに心躍らせ、江戸城の渡り廊下を想像します。
殿! いざ参ります!!


自由への疾走。_d0025570_1961880.jpg

喜び勇んで門をくぐると、眼前には舗装された道が広がってました。
あたり一面何もありません。
あるのは松の木が無数にあるだけ。
期待が外れた悲しみの皇居で、メガネのメカニズムが急降下。
せつない衝動をもう止められません。

自由への疾走。_d0025570_1992139.jpg

目標とする物や建物が無いと、一気に疲れが倍増します。
すごく肺が苦しいです。
なんだか頭も痛くなってきました。
もう止めちゃおうかなぁ。


自由への疾走。_d0025570_1911335.jpg

『あと少しだから頑張れ!』
『あたしたちが付いてるわ♪』

自由への疾走。_d0025570_19135889.jpg

チームメイトの熱い励ましに、もう少しだけ頑張ってみようと思いました。
日頃、滅多に温かい言葉をかけられないメガネさん。
あー、本当にうれしいのね。
良かったね。

自由への疾走。_d0025570_19215421.jpg

常に自分なりのグルーブ感で乗り切るメガネさん。
もっとホメてちょうだいとばかりに、心のギアを入れ替えます。

自由への疾走。_d0025570_19255636.jpg

飛行機雲が空を泳いでます。
それに追いつけるように、足を前に出すことにしました。

自由への疾走。_d0025570_19433286.jpg

平日とは違い、車も人もいない東京駅に繋がる道です。
クラクションも、エンジン音も聞こえません。
耳に入るのは、激しい呼吸と地面を蹴るスニーカーの音のみ。

自由への疾走。_d0025570_20195883.jpg

アスファルトにのびる影がすごく濃いです。
まさに炎天下。
体感温度は30℃を超えています。

自由への疾走。_d0025570_20215342.jpg

もう少し。
もう少しだから。
そう言い聞かせて4.5km走ってきました。

自由への疾走。_d0025570_20253025.jpg

時折吹くビル風が、今日に限ってはすごくありがたいです。
そんな小さなことさえも、感謝できるようになりました。



そしてついに・・・




35歳。



最近よく「太った?」と聞かれます。



気がつくと色んなところにアザが出来てます。



靴下を脱いだ後に残る跡が、なかなか消えません。



ビリーは3日で脱退しました。






自由への疾走。_d0025570_2028483.jpg

そんなメガネさんが、20年ぶりに5kmを走りきりました。


自由への疾走。_d0025570_20331854.jpg

大した距離じゃないことは知ってます。


自由への疾走。_d0025570_2034160.jpg

かなりのスローペースだったことも承知の上です。


自由への疾走。_d0025570_20363054.jpg

でも、こんなに脆弱なメガネが最後まで走りとげられたのは、





自由への疾走。_d0025570_2039376.jpg

一緒に走ったチームメイトの協力があったおかげだと確信しています。
疲れたけど楽しかったねぇ。
夏に向けて不埒な肉体を鍛え上げたいですね。


と、調子にのって「ステキなボディにチェンジング!」宣言をしてしまったメガネさんですが、
ひ弱な肉体にムチを入れすぎたのが祟ったのか、




自由への疾走。_d0025570_20422279.jpg

『メガネさん、顔が老けてしまってますよ!』


夏までに餅のような肉体から脱皮できるのか。
メガネさんの成長を見守りたいと思います。

by wakachannel471225 | 2008-06-03 21:03 | RUN